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第2学期始業式 校長先生 挨拶

おはようございます。校長の高倉です。
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、第2学期の始業式も放送で行います。
いよいよ1年の中で、最も長い2学期が始まります。
長いだけでなく、みなさんが最も多くのことを経験するであろう2学期。
特に3年生にとっては、自分の人生の中でも、大きな意味を持つ学期となります。
そんな大切な2学期を迎えるにあたり、ある人物の話を紹介します。
みなさんは、ビルゲイツという人の名前を聞いたことがありますか?
聞いたことがないという人も、コンピュータのマイクロソフトとか、Windowsだったら聞いたことがあると思います。
ビルゲイツは、そのマイクロソフト社の創業者で、世界で最も成功した人物の中の1人です。
そんな彼が、高校生に「学校では学べない『人生で大切な11のルール』」というスピーチを行ったそうです。
その11個あるルールの中で、これから2つのルールを紹介します。
まず1つめのルールは、「人生は公平ではない。それに慣れるべき」というルール。
ビルゲイツは高校生にこう話をしました。世の中は残念ながら、不公平。
自分の力ではどうにもならないこともある。でも、自分には才能がない、環境に恵まれない、チャンスがこないと嘆いていては何も始まらない。
今の状況を認め、それを打ち破るために、挑戦を続けた者だけが成功を手にする。
ここで、分かりやすい例を挙げます。
ちょっと想像してみてください。学年全員が横一列に並び、目を閉じます。
横1列に並んだ生徒に、先生が「小学生の時から、学習塾に通わせてもらっていた生徒は一歩前に出なさい」と言います。
おそらく数名の生徒が1歩前に出ます。
更に「小学生の時から、月謝を払って、ピアノや水泳、サッカーや書道など、習い事をさせてもらっていた生徒は一歩前に出なさい」と言います。
おそらく数名の生徒が1歩前に出ます。
こんな質問を20回続けます。そして目を空けます。
横を見たら一列ではないことが想像できると思います。つまり公平ではありません。
育った環境1つとっても、みな平等ではありません。
そして、それを嘆いても何も変わりません。
では、どうすればいいいのか。過去ではなく、未来に目を向けるべきです。
不公平さを嘆くのではなく、平等な部分に集中し、努力すべきだと思います。
では、平等な部分とは何か。それは、全ての者に与えられている時間は、1日24時間ということです。
1日24時間。この平等に与えられた時間をどう使うかは皆さん次第です。
この大切な24時間を、不平や不満、ひがみや妬み、言い訳など、無意味なことには使わないでください。
そこで2つ目のルールです。「失敗はすべて自分のせい。そこから学べ!」
ビルゲイツは高校生にこう話をしました。君が失敗したら、それは両親のせいではない。君のせいだ。だから弱音を吐かず、失敗から学びなさい。
自分で判断し行動できる年になったら、すべての責任はあなたにある。
誰かのせいにしているうちは、失敗から成長することはない。
このルールにピッタリな話があります。
1学期の終業式で、私は、男子バレーボール部の話をしました。
コロナ禍で厳しい条件の中でも「大丈夫。もう一回つくろう」と、
諦めず、目の前の壁を乗り超えようとチャレンジを繰り返した話です。
実はあの話には続きがあります。
男子バレーボール部の試合が終わった翌日、
監督の田﨑先生が、私にこんな話をしてくれました。
試合に負けた後、ある生徒が私の所に来て、こう言ったんです。
「もっと自分が広くボールを拾えていたなら、もっとやれたと思います。すみません。」それで私はその生徒に「まあ、相手もお前のところには打ってこんからな」って言いました。
そんな話をしながら、田﨑先生は嬉しそうでした。
コロナ禍でメンバーもそろわない、練習もできないような状況です。
負けた理由を探すのは簡単です。
しかし、負けた原因をコロナや他人のせいにするのではなく、
その原因を自分の中に探し、自分の責任を広げることで、解決しようと努力する。
これは、自分のプライドを、自分で傷つける行為で、痛みを伴うため
口で言うほど簡単ではありません。しかし、人はこうやって成長します。
2つのルールを通して伝えたいメッセージは何かというと。
2学期の4か月。特に3年生にとっては自分の人生を決める4か月。
大切な1日24時間を、今、自分が出来ることに集中してください。
集中するというのは、自分自身に集中するということです。
自分の将来に集中するということです。
他人と自分を比較しないということです。
上手くいかない理由を、他人や環境のせいにしないということです。
上手くいかないのは、才能がないのではなく、一生懸命さが足りていないのです。
時間がない。・・・時間は1日24時間もあります。
時間が足らないと感じたなら、自分の時間の使い方を見直すべきです。
全ての原因は自分にあります。
少し厳しいことを言っているかもしれませんが、
1日24時間を必死に頑張って下さい。そしてそれを1週間続けて下さい。
これを1週間続けることが出来る人間は1か月続けることが出来ます。
そして1か月続けることができる人間は、2学期を頑張り通すことが出来ます。
15歳~18歳。つまり、10代でこれを経験することに意味があります。
勉強・部活・入試に就職。頑張る対象は、人それぞれだと思いますが、
1日24時間を必死に頑張る経験は、きっとみんなの人生を変えてくれます。
今、この瞬間がスタートです。
自分の中の「だって」「どうせ自分は」という考え方を、「一生懸命。やれば出来る」という考え方で、全て上書きして下さい。
パラダイム、自信貯金、一時停止ボタン、ポジティブワード、影響の輪、信頼貯金、
win-win、相乗効果などみんなが持っている全ての習慣を使って、この4か月を戦い抜いて下さい。
きっと、昨日より今日、今日より明日、自分自身が成長できているはずです。
実りある2学期になるよう、お互いに頑張りましょう。
以上です。