ニュース

税の作文 大牟田税務署長賞受賞

税の作文 大牟田税務署長賞受賞 普通科2年 猿渡 耶帆
テーマ「くらしを支える税」の作文で、普通科2年の猿渡耶帆が大牟田税務署長賞を受賞した。

題:税の存在と私たち

税と聞いて「納めなくちゃいけないものだから」「強制的に徴収されているから」と悪いイメージを持っている人は多くいる。以前の私もそうだった。しかし身近で起こった出来事でその考えが変わった。
昨年私の母が突然、病気で倒れ、一命を取り留めたが後遺症が残った。私はこれからどう生活していけばいいか不安だった。社会人の姉がいるが姉一人で介護が必要な母、私、中学生の妹を支えていくのは経済的にも苦しく、困窮していた。そんな時、私達の助けになったのが社会保障制度の障害年金と児童扶養手当だ。この二つの援助のお陰で、経済面での問題は解消され、何不自由なく過ごせている。この社会保障制度の財源となっているのが我々国民が納めている税金であり、それを知った時、私達は税の恩恵を十分に受けているんだという事を痛感した。これをきっかけに税に使い道について深く考えるようにはなった。考えてみると身の回りには税の恩恵が溢れている。公園、図書館などの公共施設の無料利用、救急車や治安維持のための公共サービス、健康保険など多種多様なものに税は姿を変え、私達の生活に役立っている。税とは私達が安心安全に生きていく上で必要不可欠なものだ。
今までの私は税の使われ方や役割を知ろうとせず、国に搾取されるものだと思っていた。それは税について無知なだけでなく、知ろうとしておらず、無関心だったのだ。それは私がけでなく大勢の人に言えることだと思う。無関心なまま、税が何にどう使われていくのかを知らないままだと不平不満が募って募っていくばかりで何も良い方向へは働かない。では、どうすれば税に関心が向くのか。それは「搾取された税金」ではなく「自分が納めた税金」という認識を持てば、自ずとその使い道について関心を持つようになるのではないかと思う。そして税を「義務的に納めるもの」から「国へ託すもの」と国民一人ひとりが意識を変えれば、税の恩恵、税を使うことの重みを感じることができる。そうすれば「税」は我々にとっても、社会にとってもより有効で意義のある存在になるだろう。

フォトアルバム